豊洲市場問題 環境基準を大幅に超える科学物質検出

都政の最重要課題の一つである豊洲市場問題について、先週末から大きな動きがありました。

すでに報道されているとおり、第9回目の地下水モニタリング調査の結果が発表され、最大で環境基準の79倍のベンゼンや(本来不検出でなくてはならないので、定量下限値0.1mg/Lを基準とすると)12倍のシアンなどを検出、また範囲も第8回目は5街区だけであったものが、6街区、7街区にも広がっているという衝撃的な内容でした。

豊洲移転問題を議論していた前期、会派の政調会長、幹事長を務め、当時都議会自民党から会派所属議員の引き抜きにより、豊洲移転反対派で過半数を維持できなくなり、反対派であった水産仲卸組合も移転容認に転じる中、徹底した土壌汚染対策を求め約束させたことをもって苦渋の選択をした立場からすると、盛土がされていなかった以上に、改めてこの間の都の対応に疑念を抱くとともに、このような状況における移転はあり得ないと考えています。

1月14日(土)朝、尾崎幹事長・小山同代理、豊洲市場移転問題特別委員会の中村理事と委員の私で急きょ対策会議を行い、夕方からは大西政調会長も加わり、会派としての当面の方針を決め、記者会見を行いました。

NHK報道ニュース

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170114/k10010839771000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_001

 

記者会見では、尾崎幹事長から基本的な方針を発表し、私から細かい説明を行いました。環境基準を大きく超える状況の中、到底移転を容認することはできないし、しっかりした対策を講じられない場合には、豊洲の放棄も考えなくてはならないこと、また第1回~8回の測定結果と9回目の測定結果が余りにも違うことから過去の経緯も調査する必要があるとの考えも示し、、現在の特別委員会では対応しきれない場合には、100条委員会の設置も都議会民進党から他会派に呼び掛けていきたい旨、お話させていただきました。

週が明け、昨日、都の担当者から現状報告を受け、豊洲市場移転問題特別委員会の日程調整も行われました。

現状報告を受ける中で、それはおかしいであろうという話もありました。調査結果について、第1回~8回と9回目では調査会社が違う、9回目の数値が余りにも違うので再調査をかけるという話も出ておりますが、私の立場からすると、再調査をするのは良いが、地下に原因物質があるから検出されるのであって、再調査をしてもその事実はなくならないし、盛土がされていなかったことと併せて考えると、小池知事になってから急に環境基準を超える数値が出てくるのはあまりにも不自然であり、1回~8回目の調査の手法等も疑わざるを得ないと思っています。

そこで、担当者に1回~8回目までの調査機関と9回目の調査機関はどう違うのか尋ねたところ、1回~8回目までは、市場建物の工事中であったため作業工程との調整もあり、建設工事をしているJV経由で発注をしていた回もあるとの驚くべき事実を聞かされました。

これまで、東京都が直接依頼し、信頼できる第三者機関である調査会社の測定結果であるから信用していたものの、そこに工事をスムーズに進めたいと普通は考える(環境基準を超える化学物質が検出されると工事がストップする可能性があるので)工事会社が介在していたとなれば、(調査会社もデータの改ざん等リスクを伴うことまではしないとしても)地下水の採水方法等で何らかの思惑が働く可能性を疑われるリスクを考えなかったのかという率直な疑問も投げかけました。

いずれにしても、特別委員会での審議を通じて、都議会民進党内で役割分担をしながら真相解明と今後の対応について取り組んでまいります。

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